中国伝統医学(中医学)ではめまいといってもとらえかたは一様ではありません。
「虚眩」「痰眩」「火眩」「風眩」などがあります。
五臓の働きや陰陽のバランスなどの観点から見極め治療します。
「虚眩」
虚というのは「足りない」「空虚」であるという意味です。
陰虚 気虚 陽虚 血虚 などさらに分類されます。
冷え、疲れやすいなどの症状をよく訴えられます。
「痰眩」
痰によるめまい 中医学では体の余分な水分「湿」というものを重要視します。
この余分な水分が体に溜り、「痰」となります。
痰湿を除去し、気の巡りを良くしなければいけません。
「火眩」
火邪という考え方があります。体の中の火が上昇して突き上げるような表現です。めまいと同時に頭痛がある場合が多いです。
「風眩」
風眩は五臓の「肝」に属します。「諸風掉眩皆肝に属す」といいます。
また肝は肝火という火を生みますので火眩にも移行しやすいです。
これらの分類以外にもいろいろな見方がありますが基本的にはその人の病の本質「証」を重視してその人にあった治療が必要です。