このページでは人工授精と体外受精の概要をご紹介しています。

目次

人工受精(AIH)とは

精子を子宮内に注入して妊娠を促すものです。
精子を容器に採取し、洗浄し培養して質の良い精子を選んで受精卵の近くまでもっていってあげるのです。
排卵周期にあわせて夫婦生活を試みても妊娠しない場合などにすすめられます。
男性の精子が少ない場合や運動率が低い場合、または性交障害がある場合(ED等)排卵時の女性のおりもので精子が卵子までたどり着いていない場合などに用いられます。

人工受精の成功率は一回で10%と言わています。
と言っても10回やらないといけないのではなく、人工授精で妊娠できたグループは3回目までで妊娠できる人が80%です。
約90%は4~6回目までに成功するため、その回数を目安に体外受精へステップアップすることが多いようです。

排卵日に精子を採取し、洗浄してより分けた精子をカテーテルで子宮に注入します。
特に安静にする必要もないので、そのままお仕事に戻られる方も多いようです。

鍼灸をするなら人工授精の施術後よりも施術前の方が効果があります。卵胞が200日ほどかけて成熟しますので、
半年以上前から定期的に鍼灸を受けると、より良い状態で人工授精を受けられます。

体外受精とは

人工受精と違い体外で受精卵を作り、培養し、子宮に戻します。
卵管の閉塞、高度の男性不妊、高度の女性不妊、女性の年齢の問題等がある場合に行われます。
排卵誘発剤を使って排卵を促し、卵巣から複数個の卵子を採取します。
卵子と精子を受精させます。この時精子が少ない場合は顕微授精という方法がとられることがあります。
受精したかどうかは翌日わかります。受精していたら2~5日間程度培養し子宮に戻します。

受精卵の移植後は内服薬や注射で高温期を安定化させます。

鍼灸はこの時期に併用しても問題ありません。
人工受精の時と同じく、半年以上前から鍼灸ができれば理想的です。短くても3か月以上前から鍼灸を受けられると良い思います。

年齢と体外受精の成功率

体外受精の成功率は20~30%と言われます。
ただ、年齢別に見ていくと年齢が高くなるにつれ、成功率が低くなる傾向があります。

アメリカのCDCによると体外受精の成功率(妊娠を成功とする)は

  • 35歳未満で    43%
  • 35~37歳で   36%
  • 38~40歳で   28%
  • 41~42歳    17%
  • 43歳以上      9%

さらに、妊娠しても流産の可能性があるので、出産を成功とすると

  • 35歳未満で    37%
  • 35~37歳で   31%
  • 38~40歳で   21%
  • 41~42歳    11%
  • 43歳以上      4%

35歳からは38歳のたった3年でここまで成功率が変わってきます。
一年の重みが違いますね。
なるべく早くに検査だけでもしておかれるといいと思います。

鍼灸は体外受精の成功率を上げるというデータもありますので鍼灸院への通院も検討してみてください。

費用

基本的には自由診療となり保険が効かない場合がほとんどです。
保険診療と違って病院によって値段が違うので、問い合わせて確認してみましょう。
人口受精 5000円から~8万円程度
体外受精 20万円~45万円程度
顕微授精 25万円~50万円程度

助成金を活用しよう

特定不妊治療助成というものがあります。
所得制限額等の条件もありますが、(夫婦合算の所得が730万円以内)
体外受精及び顕微授精で
1年度あたり1回15万円、2回までとし、通算5年支給されます。
問い合わせてみましょう。
大阪府/不妊に悩む方への特定治療支援事業について

夫婦合算の所得がオーバーしている場合でも自治体ごとの助成が受けられる場合があります。
池田市ならハッピーバース支援事業なるものがあり、同等の助成が受けられました。(現在もあるかどうかは自治体へお確かめください)