一言に「めまい」といってもぐるぐる回るような回転性のめまいふわふわと揺れるような浮動性のめまいがありますが、しばしば首の筋肉に緊張が見られます。

平衡感覚は耳・目・深部感覚受容器の三者からの情報が延髄の前庭神経核へ送られます。

その一つ、深部感覚受容器として頚部深部筋の存在は無視できないものです。

特に後頭下筋群はセンサーとしての役割をもち、延髄の前庭神経核に信号を送っていますので鍼治療でここを刺激する意味は充分にあります。

後頭下筋群には「天柱」「風池」に鍼をします。

この「風池」の「風」には東洋医学的にはめまいを示唆します。

古代の人はその独特の考え方から、めまいを体の中の風と表現しました。

伝統医学でも近代的な考え方でも、たどりつくところは同じということです。

中国伝統医学(東洋医学)をやっているとこういう一致を見る事はよくあります。

古代中国人の知恵にはいつも驚かされます。