手が冷たい人はぜひ試してください。

特に手だけが冷える人は経絡をよく通し、気を流す(緊張をなくし、循環を良くする)ことが肝要です。

気は暖かいものですから、手が冷たい人は気の流れが末端まで届いていないと考えます。

 まず試して欲しい4つのツボ

合谷陽池手三里太淵列欠

合谷(ごうこく)

合谷は応用範囲の広いツボです。気を良く通すからです。全身の気の流れを良くするので、血流を改善する上、精神的なストレスも和らげてくれます。そのため「万能のツボ」等とよく雑誌などでも紹介されていますね。肩こりや頭痛等にも効果があります。

合谷の詳しい位置

後渓(こうけい)

後渓は小腸経と言って、手の小指側の経絡(けいらく)の流れをよくするツボです。また背中正中線上の督脈(とくみゃく)に通じています。督脈は「陽脈の海」といわれ、陽気という、暖かいエネルギーの配分元です。手の冷えそのものと、同時に根本からの改善と両方を同時にできるツボです。

後渓の詳しい位置後渓

列欠(れっけつ)

列欠は肺経(はいけい)の経穴(ツボ)で、肺経は手の親指側を流れる経絡です。血脈(血液の循環や血管の事)を壮健にすると言われます。

列欠の詳しい位置 

手三里(てさんり)

手三里は合谷と合わせると通経の作用(経絡の流れをよくする作用)をさらに高めます。肩こりにも効果的です。

手三里の詳しい位置 

 

手の冷え改善におすすめの指圧法

一緒に指圧も試しましょう。

まずは腕から指圧します。ぎゅうう~っと抑える方の指を押し込みます。それからそっと圧力を弱めます。線上に少しずつ肘の方から手の方へ指圧していきます。両面ともやりましょう。手の甲側の腕は反対の手の四本指を揃えて肘から手三里を通って陽池(ようち 上の画像を参照してください)まで

手のひら側は肘から手首まで。手のひらもしっかり指圧しましょう。お風呂に浸かりながらでもいいでしょう。

 

手の小指側をこすり合わせる

手の小指側に小腸経という経絡が流れています。ここをこすり合わせて刺激しましょう。

どこでもできる、お手軽な方法です。これだけでも繰り返していけば、手が暖かくなってきます。

 

自律神経のバランスを整える

ちょっと難易度が高いかもしれません。

手が冷えるというのは、手の血管の収縮が原因になっているのかもしれません。

血管の収縮と弛緩は自律神経が調節しています。自律神経に過度の緊張があると手の血管は収縮し、血流が悪くなります。

過労や精神的なストレス、不規則な生活や不摂生などがあると自律神経のバランスが乱れ、結果として様々な不調を生み出します。

 

自律神経のバランスを崩さないためには、

毎日入浴してしっかり温まる

入浴を毎日してしっかり体を温めましょう。

ストレスを溜めない

なるべく無理をせず、気楽に。楽しいと思うことに熱中するなどして、発散の仕方を探しましょう。

食事や睡眠の時間を規則正しく

自律神経は時間的に不規則な生活が苦手です。それは朝起きて日の光を浴びて外で狩りをして、暗くなったら体を休めるようにできているからです。

夜ふかしや昼夜逆転生活は自律神経のバランスが乱れるのは当然とも言えます。

昼間にパソコン作業をされる方はなるべく遠くを見て休憩する

自律神経は昼間は外で外的に備えたり獲物を探したりとしやすいように、日中は遠くを見るのが適しているようになっています。

昼間に室内にこもって近くばかり見ているとバランスを崩しやすくなります。

気がついたら窓の外を眺めるなどして目を休めましょう。

寝る前にスマートフォンを見ない

逆に夜は近くが見やすいようになっています。野生なら夜は暗いところで休んでいるはずですが、現代は夜でも非常に明るいです。

特にスマートフォンの強い光は目に昼間のような明るさです。頭が興奮してしまい、寝つきが悪くなったり睡眠の質が悪くなったりします。

 

セルフ灸や指圧でよくならない場合や、早く治したい方はお近くの鍼灸院で相談してください。

鍼灸は血流の改善や自律神経バランスの調整に効果があります。

ここで挙げたのはあくまでよく使うツボで、ツボは万人共通ではありません。冷えの原因や体質によって人それぞれです。

プロに直接選んでもらうツボの効能にはかないません。

池田市にお住まいの方は是非当院の鍼灸も受けてみてくださいね。
お灸講座もやっておりますので機会があれば。