ぎっくり腰に鍼灸！その効果は？

突然のぎっくり腰、経験ありませんか？

キミコさんは夢の中とはいえ最悪のタイミングでしたね。
ぎっくり腰は急性腰痛症とも言われ、中腰になった時、重いものを持った時、体をひねった時にグキッとくることが多いんです。
急に来たような気がするかもしれませんが、多くの場合はすでにかなりの疲労がたまった状態があったものと考えられます。
普通の腰痛よりも症状が激しいのは、椎間板や周りの筋肉、筋膜などに傷がはいり、それによる内部で炎症や、筋肉の異常な緊張状態が起こっているからだと考えられています。

とにかく鍼灸治療しましょうか

うん、お願いします。
いつもみたいにベッドに行ったらいい？でも体動かすのが痛くて、ちょっと待ってね、イタタタ・・・・

あっ、キミコさんちょっと待ってください。
今日はこのまま、座ったままで始めます。

ぎっくり腰の時には大活躍　腰腿点（ようたいてん）

東洋医学には特効薬ならぬ「特効穴」（とっこうけつ）というものがあります。
東洋医学では本来、「この症状にはこのツボ」というような簡単なものではなく、
その人の全体を見ながらその人に会った治療をしていくものなのです。
だけど「この症状の時はこのツボはやっぱり便利です」
というツボも確かにあります。
腰腿点はぎっくり腰の応急処置に適しています。
鍼灸師は、ちゃんと見立てを立てながら、こういう便利なツボも組み合わせているんです。

近くに鍼灸師がいない場合は、ご自分で頑張って押しましょう！

自分で押そう！腰腿点！

このツボは片方の手に二つもあるのね

はい、だから両手で４つですね！

でも、結局手の甲の骨の間全部押すのね？

鍼灸師は反応のある所を選んで鍼をしますけど、ご自分で押すときは全部やっちゃいましょう。
ツボは動くので。腰腿点も動きます。「腰腿区」とも言います

難しく考えなくてもいいってことね

腰の鍼気持ちいいわ～
ずうううう～んてくるのが効いてる～って感じよね～

気持ちいい？！鍼のひびき

鍼をして気持ちがいいなんて？と不思議に思われる方もいるかもしれませんね。
感じ方は人によって様々ですけど、鍼を気持ちいいと感じる方は多いです。
「ずうううう～ん」っという何とも言えない感覚が起こります。
これを鍼灸では「ひびき」といいます。

お灸も気持ちいい～！！
この足の鍼も効いてそうよね

これは飛揚（ひよう）というツボです
ここに鍼をすると腰の痛みが軽くなるんですよ

へ～、ふくらはぎでね～

ふくらはぎは腰痛に効くツボの宝庫

東洋医学では人体は経絡でつながっていると考えられています。
腰を通る経絡「足の太陽膀胱経」はふくらはぎも通っています。
飛揚もよいツボですが、崑崙（こんろん）、委中（いちゅう）などもよく使われます。

さあ鍼を抜いて・・・っと
起き上がってみてください。
腰は・・・どうですか？

最後に・・・

いかがでしたか？
効果には個人差がありますが、鍼灸は腰痛の痛みを軽減しながら自然治癒力を促進する効果的な治療法です。
キミコさんはかなり改善しましたが、一度目の鍼灸治療では完全には痛みはとり切れないケースが多くあります。
症状の程度や効果によっては、数日中にもう一度鍼灸治療を受けられることをお勧めします。
冒頭でも書いたように、ぎっくり腰は急に出来上がったものではなく、溜まった疲労が限界に達した状態とも言えます。
これを機に普段の生活で見直せる部分は見直しながら、鍼灸で腰痛をしっかり治してみてはいかがでしょうか？
鍼灸師なら、普段の姿勢のとり方や、お家でできるケアの方法も教えてくれるはず
お近くの鍼灸院に是非相談してみてくださいね。