不妊症の原因を、妊娠に至るまでの仕組みと一緒に見ていきます。

目次

卵胞の発育

生理開始から卵胞は発育を始めます。
卵胞の中で卵子が発育、成熟し、排卵の準備をします。
ここで卵胞の発育が悪かったりすると不妊症の原因になります。
鍼灸には卵胞の発育を促すというデータがあります。
卵胞は200日かけて成熟するので、半年間頑張って鍼灸治療すると効果があります。

排卵

約二週間程で20ミリまで卵胞が育つと脳下垂体ホルモンの指令を受けて卵胞が破裂し卵子が放出されます。
排卵後の卵子は卵管采にすくい上げられ精子が来るのを待ちます。

脳下垂体のホルモンに異常があったり、卵子の質が良くなかったり、卵管采に問題があって卵子をすくい上げられない(ピックアップ障害)等があると、この時点でうまくいきません。
ピックアップ障害の場合は産科で腹腔鏡で検査と同時に治療が行われます。
卵管周囲の癒着をはがしたり、洗浄したりするので、この治療の後に一年以内に妊娠する確率が50パーセントとするデータもあります。(人工授精も含まれます)

精子の侵入

精子が子宮頚管を通って卵管内に上り、卵子に到達します。

子宮頚管は良い精子を選り分ける関門のような役目をします。
精子の元気が無かったりすると、ここで脱落します。

精子が卵子に到達しない限り自然妊娠はしませんので、精子の運動率が悪く、卵子までたどり着けない場合も不妊症の原因となります。

精子に問題が無くても卵管がつまっていて精子が入れない場合も同様に不妊の原因です。
また、子宮頚管の粘液が精子とあわない粘液やおりものが精子とあわず、精子が卵子までたどり着かない場合もあります。免疫の異常で女性側に精子の動きを止めてしまう抗体がある場合もあります。

精子の質に関しては鍼灸で良くすることができます。
鍼灸をすると、精子の数と運動率の改善、奇形の減少があったとするデータがあります。

受精

精子が卵子の膜をこじ開け、卵子に入り、受精します。
この時も
卵子の質がよくないためにうまく受精しなかったり受精しても細胞分裂が止まってしまい、着床に至らないケース精子の質がよくない(運動率が悪いなど)または精子の数が少なすぎて受精できない
場合も考えられます。
精子は最初に卵子に到達したものが受精するのではなく、何匹もが膜を破る過程で力尽き、そのうえでやっと精子が入り込み受精する為、あまりに精子が少ないと受精できないのです。

着床

着床できない(着床障害)
子宮内膜の質がよくない内膜が薄い場合など
子宮内にポリープや筋腫がある筋腫はその位置によっては妨げとなります。
筋腫を切除すると妊娠率が大幅に上がるというデータもあります。
黄体ホルモンがじゅうぶんにでていない黄体機能不全妊娠を維持するホルモンが十分でないと子宮内膜が脱落、月経(生理)が始まってしまいます。
HCG注射(ホルモンを補う治療)などで治療されます。

子宮内膜は赤ちゃんのお布団です。なるべく質を良くしてあげたいものですね。
鍼灸では体質改善に加え、骨盤内の血流を改善することで子宮内膜の状態を改善することができると考えています。

最後に

いかがでしたか?
妊娠するにはこれだけのプロセスを経ているのだと思うと、感慨深いものがありますね。
鍼灸だけではとてもお役に立てないような不妊症の原因も中にはありましたが、卵子や精子、子宮内膜の質を良くすることは可能です。ぜひ鍼灸であなたの不妊治療のお手伝いをさせてください。
お役に立てますよう全力で施術させていただきます。