不妊治療に踏みきる。とまでは行かなくても、まずは自分がどんな状態なのかは早めに知っておくに越したことはありません。検査だけでも気軽にして、あとはまだそんなに気持ちに整理がつかない。。。というのなら、それからご自分でタイミング法をやってみるとかでもいいと思います。
ただ、病院での治療を受ければ簡単に妊娠できるようなケースでも、自然妊娠は決定的に難しい物もあります。
検査は先にやっておくと、「今までの努力は何だったの?!」という事は避けられるかもしれません。
当院でも、不妊治療の鍼灸はもちろんしておりますが、病院での検査はお願いしております。
鍼灸は決して万能ではありません。
鍼灸は機能的な問題なら効果がありますが、卵管閉塞等の器質的な問題だと病院での治療の方がはるかに効果的です。

検査は自費診療ですが、何らかの病名がつけば保険が適応されるかと思います。
(当院での鍼灸治療はすべて自費診療とさせていただいております。)

目次

内診・超音波検査・子宮鏡検査

手指や膣鏡を膣に入れて膣内や子宮頚部を観察します。
超音波検査では膣鏡では見えない子宮内膜の中の様子等を観察されます。
超音波はレントゲンと違って無害です。
子宮内膜症や卵巣嚢腫、子宮筋腫などがあればこの時点でわかると思います。
子宮鏡検査は胃カメラのようにカメラを子宮内に入れて直接観察する検査です。
痛みはないはずです。

血液検査

血液検査で一番気になるのが、卵巣の年齢がわかるAMHではないでしょうか。
卵巣の中にどれぐらい卵子があるかを調べる検査です。
卵巣年齢についてはこちらのページもご覧いただければと思います。
卵子の老化と鍼灸 不妊治療は早い方が良い

他にも、ウィルス性の肝炎、エイズ、梅毒、クラミジアについても血液検査で調べられます。
梅毒は昔の病気というイメージがありますが、意外に最近女性に増えていると聞きます。

自覚症状に乏しいものばかりですが、クラミジアは特に、卵管の閉塞を起こしやすく、卵管性不妊の60%を占めるといわれています。

黄体期ホルモン検査
生理中ホルモン検査

妊娠するためには実に様々なホルモンの仕組みに左右されます。ホルモンの排出に異常があるとせっかく受精しても着床しなかったり、着床しても妊娠を維持できなかったりします。
黄体機能不全
高プロラクチン血症
多嚢胞卵巣症候群 など

卵管造影検査

例えば卵管が両方詰まっていると精子が通れないので、いくら頑張っても妊娠できません。
卵管造影検査では造影剤を入れて卵管が通っているかを確認します。この時ちょっと痛いことがあるそうです。
でもこの造影剤を入れることで卵管が通ってくれるので掃除になります。
この検査で卵管が通ることで自然妊娠する確率がグーンと上がるとも言われています。
しかも効果は半年ほど続くと考えらています。

男性が受ける検査

男性側が受ける検査は女性に比べれば楽と言えるます。

精子検査

精子検査は、男性の精液を採取して精子の数や奇形の有無を調べます。
精液量 少ない場合は逆流性射精(精液が外に排出されずに膀胱の方へ出ている)の可能性
精子濃度 精子の数がどのくらいなのかを知る事ができます。乏精子症 無精子症等 無精子症だった場合は手術なしに妊娠することはないと思います。(一回の精液検査で精子が見つからなくても体調の具合で精子が見つからない事もよくあるので一回の検査ででなくてもそこまで心配しなくてもいいかもしれません。ただ、ちゃんと検査する必要はあると思われます。)
精子の運動率 精子の動きが悪いと精子が卵子までたどり着くことができず受精ができません
精子の奇形率 奇形精子症の疑いなど
精液中の異物 前立腺炎など
精液の酸性度 感染症の疑い